2024年度研修 日程・テーマ・ねらい・概要

オンライン研修「多様性が活きることばの教育」

 研修A 文化間移動する高校生の日本語指導        研修B 幼・小・中・高を結ぶことばの学び  

                                主催:東京学芸大学 先端教育人材育成推進機構・外国人児童生徒教育推進ユニット

  私たち教育者は、日本で暮らす多様な言語・文化を背景にもつ子どもたちが、周囲と心を通わせ、考えを交わらせて関係を築き、興味・関心を探究し自己の実現のために未来を切り拓いていく力を育もうと挑戦しています。子どもたちに学びの連続性を保障するために、その多様性やそれまでの経験、培ってきた力が活きることばの学習の場をデザインし、提供することが期待されます。子どもたちの年齢的な違いに着目して、二つのオンラインによる研修を実施します。

研修Aが、社会との接点に質的に変化が起きる高校生を中心とした日本語指導に関する研修です。そして、研修Bが、年齢的な発達・校種による教育内容の違いを超えて学びに連続性をもたせるための授業づくりの研修です。学校で、地域で、言語・文化の多様性を活かしたいと子どもたちの教育に奮闘する皆様、是非、一緒に学び、検討しましょう。

二つの研修を、同日に実施しますが、受講者像も内容も異なる別の研修です。研修Aは、高校生対象の日本語の指導・学習支援に携わっていらっしゃる方、研修Bは、子どもたちの日本語指導・支援の経験がまだ短く、明日からの授業を検討したい方を主な対象としています。研修のチラシなどでご確認の上、お申込みください。

1 研修実施日  (青字の研修名をクリックしてください。詳細がご覧になれます。)    

月日

時間

報告

第1回

69日(日)

研修A 10001230 
研修B 1330-1600

研修A 報告
研修B 報告

第2回

77日(日)

研修A 10001230  
研修B 13301600

研修A 報告 
研修B 報告  

第3回

821日(水)

研修Aの日程が変更になりました。

研修A 10001230 

参加申込期間:7月27日(土)~8月15日(木)

研修A 報告

第3回

822日(木)

 研修B 13301600

参加申込期間:7月27日(土)~8月15日(木)


研修B 報告

   🌟終了後1か月ほどで、報告書をアップします。当日の配布資料も公開します。
    上の表の「報告」をクリックするか、「
2024年度 研修報告 オンライン研修」のページをご覧ください。

2  お申込み方法

  研修日の約1か月前から、お申込みを受け付けます。定員になり次第締め切らせていただきます。

  お申込みは、こくちーずpro.というサイトで手続きをお願いします。 

詳細については、各研修の情報でご確認ください。

 

3 研修ABの「趣旨」「テーマ」と「ねらいとする資質・能力」

 研修A 文化間移動する高校生の日本語指導

<趣旨>

「特別の教育課程」による日本語指導の制度についての理解を深めると共に、その活用によって、外国人生徒等が社会に参画し、キャリアを開拓していくためのことばの力の教育として、日本語指導をどのような内容で構成し、どのように計画して実施していくかを学びます。言語的文化的な多様性やそれまでに培ってきた力や経験を、生徒がいかに発揮しながら日本語を学び、教科等の学習に向きあい、進路を主体的に選択し、社会において自己実現のためのことばの力を育むための考え方、ことばと内容との結び付け方などを検討します。

<ねらいとする資質・能力>

文部科学省 「外国人児童生徒等教育を担う教員の養成・研修モデルプログラム開発事業」の「豆の木モデル」(日本語教育学会2019)にもとづき、下表の資質・能力の向上を目指して、各回のテーマ及び内容を設定し、目標を具体化して、研修を実施する。

  

テーマ

資質・能力

具体的目標

6/9

 

進路選択で重視される「日本語の力」―日本語能力試験へのチャレンジ―

・捉える力(社会的背景の理解)

・育む力(日本語・教科の力の育成)

ク 子どもがどのような自己像を描き、どのように社会参加し自己実現ができるかを、社会の変化と共に展望することができる。

シ 子どものニーズ、能力、学習経験に応じて個別の指導計画を作成し、日本語指導等を実施し、評価を行うことができる。

 

7/7

キャリア開拓のための日本語指導 

・育む力(日本語・教科の力の育成)

・つなぐ力(学校づくり)

セ 学校内外の生活・学習に結び付けて、日本語や教科の指導・支援、内容(教科等)と日本語を統合した指導・支援をすることができる。

テ 外国人児童生徒等教育を学校の教育課題に位置づけ、学校全体で取り組むよう働きかけることができる。

 

8/22⇒21

社会参画のための日本語指導 (仮)

・育む力(異文化間能力の涵養)

・変わる・変える力(多文化共生の実現)

ツ 人権教育、持続可能な開発のための教育、市民性教育等と関連づけて、外国人児童生徒等教育を行うことができる。

ノ 外国人児童生徒等のマイノリティの立場を理解し、公正性を意識した教育・支援ができる。

 

研修B 「幼・小・中・高を結ぶことばの学び」

<趣旨>

日本語を学ぶ子どもたちの心身の成長発達や子どもたちを取り巻く環境をふまえながら、スムーズな学校での受け入れや日本語指導例、そして、幼・小・中・高等学校間の学びの連続性を重視した支援について、一緒に考えます。

本外国人児童生徒教育推進ユニットで作成した動画(参加者限定公開)を事前視聴と講義により基礎的な情報や知識を学び、実践例の報告・紹介を通して日本語指導や学習支援のイメージをつくり、ワークショップ型の活動を通して、明日からの指導・支援に生かせる具体的なアイディアを一緒に考えます。

なお、初めて日本語指導を担当することになった先生方や支援活動を始められた支援者の皆さんを主な参加者として内容を構成しております。

 

<ねらいとする資質・能力>

テーマ

資質・能力

具体的目標

6/9

来日間もない子どもの受入れと日本語指導の工夫~はじめてとはじめてが出会って~

・捉える力(子どもの実態の把握)

・育む力(日本語・教科の力の育成/

ア 子どものシグナルを見逃さず、文化間移動と発達の視点をもってその 困難さを理解することができる。

イ 子どもの心理的状況を文化適応や家庭の状況に関連づけて理解することができる。

コ 第二言語習得や教育方法に関する知識を踏まえ、子どもの年齢的な発達の違いを考慮した日本語や教科の指導・支援をすることができる。

 

7/7

おしゃべりができる子どもへの学習参加支援

・育む力(日本語・教科の力の育成)

コ 第二言語習得や教育方法に関する知識を踏まえ、子どもの年齢的な発達の違いを考慮した日本語や教科の指導・支援をすることができる。

セ 学校内外の生活・学習に結び付けて、日本語や教科の指導・支援、内容(教科等)と日本語を統合した指導・支援をすることができる。

ス 子どもの日本語の力を考慮して教材等を選んだり作成したりしてリソースを準備し、学習参加を促すことができる。

 

8/22

自己表現を支えることばを生む環境作り~社会とわたしを繋ぐ~

 

・育む力(日本語・教科の力の育成/異文化間能力の涵養)

セ 学校内外の生活・学習に結び付けて、日本語や教科の指導・支援、内容 (教科等)と日本語を統合した指導・支援をすることができる。

タ 子どもの母語、母文化、アイデンティティを尊重し、学級・学校・地域における社会参加を促すことができる。